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三樂文庫

金子みすゞ名詩集

2022.01.24

本当にやさしい気持ちになる。

見たことがない風景でも懐かしいと感じる。

身近な植物や生き物がよく出てくる。

愛おしさが伝わる。

 

新春恒例の「歌会始め」が行われた。

今年のお題は「窓」

入選者の句の中に「天道虫」の句があった。

金子みすゞを思い出した。

 

「柿わかば きらめくまひる 窓あけて

天道虫を 風にのせてやる」

福岡県 田久保節子さん

 

佳子さまの句

「窓開くれば 金木犀の 風が入り

甘き香りに 心がはずむ」

 

自然の中で、生き物と対話する

豊かな時間。

 

寒中の折、特に今年は積雪が多い。

1月22日新聞のコラムに…

きのうは京都にも大雪警報が出た。

テレビで古都のニュース映像を見たとき、

優しいまなざしを雪に向ける金子みすゞの詩を浮かべた。

 

〈上の雪/寒かろな/つめたい月がさしていて

下の雪/重かろな/何百人ものせていて

中の雪/さみしかろな/空も地面(じべた)もみえないで〉

 

「積もった雪」

金子みすゞ名詩集
  • 三樂文庫No:060
  • 著者:編纂:彩図社文芸部
  • 出版社:彩図社
  • 発行日:2011年7月6日

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文章・写真: 三樂編集部