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三樂文庫

月と日本建築 桂離宮から月を観る

2022.07.28

この著の表紙裏のミニ解説は、このような紹介。

 

古来、観月と日本建築は深く結びついていた−––。

なかでも、八条宮智仁親王によって創建され、「日本の美のシンボル」と称される桂離宮、

斜陽の将軍・足利義政が晩年の情熱の全てを傾けた銀閣寺、

豊臣秀吉が「不死身」を祈って造った伏見城を語る上で、月の存在を無視することはできない。

 

日本文化に重要な痕跡を残した彼らは、どんな月を眺めていたのだろうか。

敗者のシンボルか?

滅びの美か?

月に翻弄された数奇なドラマがここにある。

 

このミニ解説は、第三章から第五章を著している。

権力者の栄枯盛衰の凝縮された人生の中で、

その権威を象徴する名建築に佇み、その時々に月を観て何を思っていたか?

 

勝手な想像だが、史上に残る為政者が、

ひとりの人として立ち戻る時間であったのではないだろうか?

 

第一章、二章では、それぞれ「桂離宮…月を仕掛けた建築」、「観月と日本建築」

ナチスの暗殺から逃れ、日本に亡命したドイツの建築家「ブルーノ・タウト」は、

その翌日、庭園建築・桂離宮を訪れた際に、

「泣きたくなるほど美しい」

その一年後に訪れた際は、

「涙はおのずから目に溢れる」と記している。

桂離宮との衝撃的な出会いだ。

 

その桂離宮を語る上で欠くことができないものが「月」だ。

日本建築と「月」は人を介して、切っても切れない関係だ。

 

桂離宮」、「修学院離宮」、

未だ観ていない。

早くしないと人生が終わってしまう。

 

月と日本建築 桂離宮から月を観る
  • 三樂文庫No:082
  • 著者:宮本 健次
  • 出版社:光文社
  • 発行日:2003年8月15日

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文章・写真: 三樂編集部